2019年初に発売中のDJI社製ドローンは、大小合わせ10種類におよびます。
(*産業用途を除く)
その中でも、高画質にこだわった撮影を行いたい方は、ドローンに搭載しているカメラの画質も気になることと思います。
今回は、目的用途別のおすすめドローン(画質で見るDJI社製ドローン編)と第して、カメラのセンサーサイズについて、それぞれの特徴と主なドローンカメラをご紹介いたします。
センサーサイズ とは
市販されているのデジタルカメラのセンサーサイズは主に7種類あります。
画質にこだわりたい方は、センサーサイズ (*1) が大きいカメラを搭載したドローンを選ぶ必要があります。
DJI社製のドローンのセンサーサイズを、第1~4位までを紹介します。上から順にサイズが大きくなっており、画質も良くなります。
画質(センサーサイズ)ランキング
順位 | ドローン カメラ | センサーサイズ |
第1位 | ・カメラ Zenmuse X7 (搭載ドローン:Inspire 2) *2 |
APS-C |
第2位 | ・カメラ Zenmuse X5S (搭載ドローン:Inspire 2、Matrice200) |
4/3、マイクロフォーサーズ |
第3位 | ・Mavic 2 Pro ・Phantom4 Pro V2.0 ・Inspire 2(搭載カメラ:Zenmuse X4S) |
1インチ |
第4位 | ・Mavic 2 Zoom ・Mavic Air ・Mavic Pro |
1/2.3インチ |
イメージセンサーが大きいほど、光をより多く取り込めるので、白とびや黒つぶれがしにくく、階調豊かな色表現が可能になります。
- 暗いところで有利(高感度耐性)
- ダイナミックレンジが広い
- 色味が自然
カメラから入った光を電気信号に変換する半導体(撮像素子)です。
人間の眼に例えると、網膜に相当する部分で、その性能がデジタルカメラで撮る写真の画質を左右します
静止画と動画の場合のセンサーサイズが異なります。
静止画:APS-Cサイズ(23.5×15.7 mm)
最大動画録画領域:スーパー35mmサイズ(23.5×12.5 mm)
ドローンで見るセンサーサイズ
では、次に各ドローン機種ごとに『センサーサイズ』の大きさを比較した図で確認してみましょう。
比較対象として35mmフルサイズも加えていますが、2019年1月現在市販されているドローンカメラに、フルサイズのセンサーはありません。
センサーサイズ | 大きさ (*3) | 代表的なデジタルカメラの機種 |
35mmフルサイズ | 36 × 24 mm | プロ向け高級一眼カメラ ・ソニー :α7系、α99系 ・Canon :EOpS5D、6D系 ・ニコン :D850、D750、D610 など |
APS-C | 23.5×15.7 mm | エントリー向け一眼カメラ、ミラーレスカメラ ・Canon :EOS Kiss系、80D、9000D ・ニコン :D3400、D7500、D500 ・ソニー :NEX系、α6000系、α77系 など |
スーパー35mm | 23.5×12.5 mm | 映像規格 |
4/3、フォーサーズ | 17.3×13 mm | ミラーレスカメラ パナソニック :DMC-GX8、DC-GF9 オリンパス :PEN、OMDシリーズ など |
1インチ | 13.2×8.8 mm | 高級コンパクトデジカメ Canon :PowerShot G7X・G9Xシリーズ ソニー :RX100シリーズ パナソニック :TX・LXシリーズ など |
1/2.3インチ | 5.9mmx4.4 mm | コンパクトデジカメ、ハイスペックスマホ Canon :IXYシリーズ ニコン :COOLPIXシリーズ ソニー :サイバーショットWX・HX カシオ :EXILIMシリーズ など |
*3:センサーサイズの大きさは、各社カメラメーカーによって、多少のサイズの違いがあります。
Inspire(インスパイア) 2に搭載可能なZenmuse X7カメラのセンサーは、Mavic(マビック)2 プロや、Phantom(ファントム)4 プロのセンサーの2倍の大きさがあります。
また、同じMavic2のセンサーでも、Mavic2 Proは、Mavic2 Zoomの2倍の大きさがあることが分かります。
「センサーサイズ」と「焦点距離」と『画角』の関係とは
さて、センサーサイズは、画角とも大きく関係しています。
カメラレンズの焦点距離 (*4) によって、写真に写る範囲(画角)が変わります。
「レンズ」と「ピント面(焦点)」の距離のことです。
小さい頃、虫めがねで太陽の光を集めて黒い紙を焦がす実験をした経験があると思いますが、その紙の焦げた点がすなわち焦点であり、「レンズ」とその「焦点」の距離が「焦点距離」となります。
焦点距離の数字が大きいほど望遠レンズと呼び、写真に写る範囲(画角)が狭くなります。
焦点距離の小さい広角レンズは画角が広く、焦点距離の数字が大きい望遠レンズは画角が狭くなります。
画角は、二段階の仕組み によって成り立っています。
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ドローンセンサーの大きさが変わることで、写る範囲が変わってきます。
この範囲を分かりやすく統一させて表記をしているのが「35mm判換算」という表記方法(計算式)になります。
下記の表が「35mm判換算」で表記した、DJI社製のレンズスペックになります。
ドローン機種(カメラ) | レンズ(35mm判換算) |
Zenmuse X7 | 24mm、36mm、53mm、75mm (*5) |
Zenmuse X5S | 18mm~90mm (*5) |
Mavic2 Pro | 28mm |
Mavic2 Zoom | 24mm~48mm (ズームが可能) |
Mavic Pro、 Mavic Pro Platinum |
26mm |
Phantom4 Pro、 Phantom4 Pro V2.0 |
24mm |
Zenmuse X4S | 24mm |
Mavic Air | 24mm |
*5:Zenmuse X7とZenmuse X5Sは、レンズの交換が可能なため、焦点距離に幅があります。
まとめ
ドローン(カメラ)選びに大切な「センサーサイズ」についてご紹介しました。
より高画質な写真や動画が撮りたいという方にとって、カメラセンサーの大きさはとても重量なポイントです。
「画質細部の美しさ=センサーの大きさ」と言っても過言ではありません。
ドローンを選ぶ際には、この画像センサーのサイズに注目してみてください。