ドローンに関する国家資格・民間検定まとめ

1)ドローンを飛ばすのに免許は必要?

2)ドローンレースで必要な資格
ー1.第4級アマチュア無線従事者免許

3)Phantomシリーズで必要な資格
ー1.第3級陸上特殊無線技士免許

4)民間資格・検定
ー1.DJI CAMP(DJIスペシャリスト)
ー2.ドローン検定
ー3.JUIDA認定スクール

ドローンを飛ばすのに免許は必要?

ずばり、飛ばす方法によって免許は必須ではありませんが、必要な場合もあります。

ドローンは電波法と関係してくるためドローンの使い方によって国家資格が必要な場合があります。

具体的にはドローンは無線通信を使用しますが、使用する周波数帯によって免許の取得が義務付けられています。

ここではわかりやすく説明するためにドローンレースをする場合とPhantomシリーズを代表とした空撮用ドローンに分けて説明します。

ドローンレースで必要な資格

ドローンレースで使用する機体は通常、FPV(First Person View)視点と呼ばれる、ドローンに取り付けたカメラ映像をリアルタイムで見れるようにゴーグルをつけて飛行させます。

ドローンに搭載されたカメラは、映像データをゴーグルに無線で飛ばします。

ゴーグルを購入するとなると海外の5.8GHzを利用するゴーグル製品が主流で、5.8GHzを使用するにはアマチュア無線従事者免許と開局手続きが必要となります。

第4級アマチュア無線従事者免許

5.8GHzのゴーグルを使ってドローンレースしたい!となるとまずは国家資格となるアマチュア無線従事者免許を取得する必要があります。

使用できる電波の周波数帯により4級から1級まで分類されており、5.8GHzのゴーグルを利用するには一番簡単な4級に合格すれば晴れてドローンレーサーとして練習できるようになります。

※200g以上の機体を屋外で飛行させる場合、ゴーグル使用の飛行は目視外飛行となり、航空法の規制に該当するため、国土交通省の許可が別途必要になります。航空法の規制についてはこちらの記事を参考にして下さい。
ドローンを取り巻く航空法などの法律、条例についてわかりやすく解説します

第4級アマチュア無線従事者免許の取得には養成講座を受ける方法試験のみを受ける方法があります。

養成講座は2日間の日程における「10時間の授業」と「1時間の修了試験」で授業料は22,750円です。合格率は約98%と確実に受かりたい方は養成講座をオススメします。

また試験のみを受ける方法は試験のみを受けることになります。合格率は約68%と比較的高めではありますが、しっかり対策をしないと合格することはできません。
試験内容は4択問題で、過去問を何度も解くことが近道となります。

時間を取れて、お金に余裕がある人は養成講座をオススメします。試験を受ける場合も勉強時間を含めると同じくらいの時間は勉強が必要になります。

筆者は試験のみを受ける方法を選択して、試験前の2日間、仕事終わりに集中的に勉強し、合計10時間、過去問を解きまくり合格しました。勉強方法は教科書を一読後、試験問題をひたすら解くことに集中し、間違った問題はまた解いて正解するまでやり直すという方法です。試験は市販の問題集・過去問と全く同じ問題も多く出ます。

以下のテキストがオススメです。試験合格後は無線局開局の申請が必要となります。



Phantomシリーズで必要な資格

既成のDJI社製品は技適マークが付いており、また無線通信は2.4GHz帯を使用しているため、業務で使用する場合でも必須の資格はありません。

海外ではDJI社の製品は5.7GHz帯を使用できるようになっていますが、日本国内では2.4GHz仕様となっています。

ただ資格を持っていることでDJI社製以外の5.7GHz帯を使用することができるようになったり、より安定した映像伝送が可能となります。

業務でドローンを扱う人には第3級陸上特殊無線技士免許は持っていて損はない資格です。

業務向けは第3級陸上特殊無線技士免許

通称「さんりくとく」と呼ばれる国家資格です。

陸上移動による無線局、例えばタクシーの無線基地局などで必要となりますが
ドローンの業務で5.7GHz帯のドローンを使用する場合に必要となります。

今後ドローンを仕事にしたい方は取得したい免許の1つです。
国家試験を受験する方法と養成課程を修了して資格を取得することが出来ます。
国家試験を受験する方法は受験料が6,480円で60点以上が合格となります.

養成課程は合計6時間受講し、受講料が25,000円程度で合格率が90%以上です。
確実に受かりたい場合は養成課程をおすすめします。

また試験を受ける場合はアマチュア無線4級の試験と似ている部分が多いので
近いタイミングで受講して2つを取得してしまうのもオススメです。

日本無線協会より試験の申し込みが可能です

難易度は第四級アマチュア無線と同じくらいです。試験方法もアマ4と同じように合計10時間、試験問題をひたすら解くことに集中し、間違った所はまた解いて正解するまでやり直すというやり方です。試験は市販の問題集・過去問と全く同じ問題も多く出ます。

以下のテキストがオススメです。

 

民間認定資格・検定

Phantom4などDJI社を代表とした空撮用ドローンで必須な資格はありませんが、安全管理知識や一定の操縦技術をメーカーや民間団体が検定・資格として認定しています。

趣味の空撮に加えて、特に業務でドローンを扱いたい、空撮を仕事にしたいという方は一定の操縦技能及び安全管理の知識を証明することができます。

また、2017年に国土交通省が講習団体及び管理団体の一覧を公表しました。該当する講習を受けることで、飛行許可申請の資料を一部省略することがができます。

それではメーカーや民間団体が発行する資格・検定を以下に紹介します。

 

1.DJI CAMP(DJIスペシャリスト)

ドローンメーカーのシェア世界NO1のDJI社が認定する技能資格です。

常に業界の先を行くDJI社は中型ドローンのPhantomシリーズやInspireなどはアマチュアからプロまで使用されている日本国内でも最も使用されているメーカーです。

DJIスペシャリスト技能試験は日本各地で随時開催されており、価格も10万円以下と、比較的安い部類に入ります。
受験資格は10時間の飛行経験が求められます。

現在のスタンダードとも言えるメーカーの公認資格は十分な価値があると言えます。

試験内容は筆記試験の安全管理から技能認定試験があります。
技能認定試験は基本的な操作とはなりますが、ATTIモードでのホバリングや、ノーズインサークル(中心を向きながら円を描くような飛行)などそれなりの飛行練習が必要になります。

 

2.ドローン検定

「ドローン検定協会 株式会社」が発行する無人航空機従事者試験・ドローン検定です。
筆記試験のみの検定で1級から4級までのレベルがあります。
3、4級は誰でも受験すことができ、2級受験は3級の資格取得、1級受験は2級の資格取得が条件となります。
1級を取得するとドローン検定協会のホームページにプロフィールを掲載することができます。

検定は全国で定期的に開催されており、公式テキストも販売されています。
3級は受験料5,500円、4級は3,000円と料金も安いため自身のある方は3級、まずは手始めにというかたは4級からの受験をオススメします。

 

3.JUIDA認定スクール

JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)が認定する「ドローン操縦士養成スクール」です。
コースは「操縦士」と「安全管理者」の2つが設けられています。

・ドローン操縦士(パイロット)養成コース
3ヶ月の期間スクールに通い、座学と実技トータル12時間の講習を受けます。

座学は法律、自然科学、技術、安全確保などドローン飛行に必要な知識を学びます。
実技は整備点検、操縦(GPSあり・なし)、自動航行を学びます。

座学と実技の試験合格後にJUIDA『操縦技能証明証』が交付されます。

・ドローン安全運航管理者養成コース
座学のみでトータル4.5時間の講座を受講します。
受講内容は、安全管理する目的、体制の構築、教育訓練など
企業コンプライアンスが求められる安全管理について総合的に学ぶことができます。

試験はなく講座修了後にJUIDA『安全運航管理者証明証』が交付されます。

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